交通博物館表少し早めに東京に行ってかんだまつやで蕎麦を頂き、まだ時間があったので、もうすぐ閉館(正確にはさいたま市に移動)になる交通博物館に行ってきた。
昔ここは東京駅が出来る前、中央本線のターミナルとして作られた万世橋駅だった。後に東京駅に作られた鉄道博物館をここに移設したのだが、この地に出来てからもう70年経つという。中央本線が東京駅まで延伸されると、秋葉原駅・神田駅・御茶ノ水駅から至近であるこの万世橋駅は廃駅となり、この博物館だけが残った。博物館は、当初は国鉄直営だったが現在は交通文化振興財団が運営している。


パノラマ子供の頃に、親に良く連れて来てもらった。やはり度肝を抜かれたのは、この「模型鉄道パノラマ」だ。これを見て鉄道模型の道を志した人もかなり多くいる筈だ。運転される時は、アナウンス付きで各列車の紹介を行いながら、プログラム通りに列車を走らせる。この様子も非常に楽しかったのを覚えている。夜になると照明が落ちて夜行列車が走ったりと凝っていたものだ。13:30から運転される予定だったが、午後から仕事なので見ることは出来なかった。
しかし、幼い頃にじっと見入った「パノラマ」を、もう一度見ることが出来てよかった。


C57館内には、C57と9850と1号機関車の実機が展示してある。これにも度肝を抜かれる。本当に黒く大きな鉄の塊だ。至近で見るとスゴイ迫力だ。館内は吹き抜けになっていて天井も高く、天井からは飛行機とヘリコプターが吊り下げてある。古い建築様式でナカナカ雰囲気が良いのだ。周辺には昔の客車の座席が設置してあって座ることが出来る。これが非常に狭いのだ。昔の人はこんな狭くて硬い座席に座って何時間も旅行したのだと考えると、感慨深くなってくる。
2階、3階には、自動車や船舶、飛行機の展示もあるのだけれど、残念乍ら時間が無くて行けなかった。




D51キャブこれはD51の運転台だ。実際に座ることもできる。勿論座ってみた。ものすごい狭い! その横でカマが燃えていることになる。機関士の方は大変な仕事だったのだと思い知ることが出来る。そして座った先には、運転台からの映像が流れる。この他にも所謂トレインシュミレーターが何基もあって、子供たちに人気を集めていた。この手のものは勿論子供の頃には無かったものだ。
ハイテクを生かして、これら展示物も日々進歩したのだなと実感した。







101系シュミレーションこれは、実際電車がどのように動くかのシュミレーターだ。運転台の前に架線とレールがあって、パンタグラフと台車と主制御機(電車の床下にある)が置いてある。そして運転台の前に立って「パンタ上」のスイッチを押すと、パンタグラフが実際にビョ〜ンと上がる!(電圧計も1.5kVを指す) そしてブレーキハンドルをひねると、シューという音がしてブレーキが解放され、マスコンハンドルをひねると101系のヒューンという懐かしい音を立てて車輪が回転するのだ。これは昔からあったものだけれども、実際にこれだけ大きなものが動くと、やはり迫力がある。これとトレインシュミレーターとの融合は出来ないだろうか。ハイテクとローテクの融合で迫力あるギミックが出来るような気がする。



その他、時間が許す限り館内の展示を見てきた。大きな模型や、信号や交通システムなど、かなり本格的でマニアックな内容の展示もあり、鉄道ファンの大人でも一日楽しめる内容だ。

これが都心から無くなってしまうのは非常に残念だ。さいたま市に移転してからも頑張って欲しいというしか無いが。

5月14日まではこの地で営業している。とにかく最後に来れてよかった。