09d22274.JPG今週はバタバタ忙しかった。通常の業務あり、飲み会2回あり、終日会議あり、慣れない仕事あり、同僚のヘルプあり…。あっという間に過ぎた。
そんな中、立ち寄った大型店の中のCDショップで気になるCDがあったので、思い切って3枚買ってしまった。複数買ったら20%オフというのにも誘われたのだけれど。 

「グレープ・ライブ 三年坂 完全盤」
姉がさだまさしファンだったこともあって、家にはこの「三年坂」のLPがあった。更に、自家用車用の16トラック・テープ(!)も、唯一この「三年坂」があったので、子供の頃家の車に乗ると、この「三年坂」が流れていた。小学生の頃、はじめてうちに緑色の中古車がやってきた。その頃は家族でドライブに行くのが非常に楽しかった。都内から行楽地へはいつも渋滞だったけど、その車中でいつもこの「三年坂」が掛かっていた。
さて、個人的な感傷はこのくらいにして…、グレープはかつてさだまさしが吉田正美と組んでいたデュオだ。その後のさだの活躍は今更言うまでも無いが、それの礎となったのがグレープだ。「精霊流し」は誰もが知っているヒット曲だろう。そして「三年坂」は、グレープを解散させる決意をした後のライブだ。当時、さだ本人もその後の自らの活躍は予測できなかっただろうけど。
この「完全版」は、ミックス・ダウンからやり直し、発売当時にカットされた曲やMCが完全に収録され、曲順も当日の演奏順に直されている。発売は2005年の2月。今回初めて収録された曲は、「交響曲」、「紫陽花の詩」、インストルメンタルの「QUESTION」、それに相棒の吉田正美が歌う「告悔」だ。どれも当時、何故カットされたのか理解に苦しむ。勿論「1975年当時の」サウンドだから、大目に見なくてはいけない部分もあるのだけど、村上秀一、岡沢章、松木恒秀、大原繁仁らのアンサンブルや、服部克久が指揮する生ストリングスの演奏は、今聞いてもナカナカ迫力がある。
とにもかくにも、懐かしい想いがイロイロと蘇ってきた。

「Reflctions/寺尾聰」
「ルビーの指環」の大ヒットはあまりにも有名だが、1981年リリースのこのアルバム「Reflctions」も、なんと164万枚も売り上げたらしい。80年代に日本で最も売れたアルバムだ。だからか、当時は中古レコード屋に行くと、良くこの「Reflctions」が何枚も並んでいて、かわいそうな値段で売られていたのを思い出した。
このアルバムは家に無かった。レンタルもしていない。しかし、友人の車の中でよく流れていたのだ。当時、普通は誰かの車に乗せてもらうと、ユーミンとかハマショーとかサザンとかが掛かっているのだけれど、その車はなぜか寺尾聰。でも、聞いてみるとAORチックで渋くていいのだ。あまりにも売れすぎて敬遠していたのでその後は聞かなかったけれど、結構良かったという記憶が残っていた。最近ドラマなどで露出も多くなり、久しぶりに聞いてみたいと思っていたところにCD屋に置いてあった。
やっぱり今聞いてもいい。やっぱりこの「Reflctions」は日本ポップス界の名盤だと思う。何と言っても寺尾聰の曲がいい。バックのミュージシャンの演奏も気合が入っている。最近また音楽活動を再開しているので頑張って欲しい。

「八神純子/ザ・ベスト・セレクション」
八神純子も家には一枚も無かった。これは会社でバンドを組んでいた時に、ベーシストが車でスタジオから家まで送って帰ってもらった時に、掛かっていたのが八神純子だったのがキッカケだ。子供の頃「みずいろの雨」「パープルタウン」など数多くのヒット曲を飛ばしていた。ザ・ベストテンとかで、ヤマハのCPを弾きながら歌ってホイッスルを吹く姿は、ちょっと他の人とは違ってカッコ良かった。
今聞いても、ラテンパーカッションをふんだんに使ったサウンドをはじめ、シャープな演奏や歌がカッコいいと思った。作曲能力も歌もスゴイ。経歴をネットで調べてみると、その後はアメリカに渡ってしまったようだ。やはり、この人は日本の音楽界には「早すぎた」のかもしれない。このベストアルバムを聞いていると、どうしてもボーカルが演歌調のエフェクトの掛け方になってしまい、折角のカッコいいサウンドが後ろに引っ込んでしまっているのが非常に残念だ。これもミックス・ダウンしなおしたらイイ線行くのではないかと思う。

さて、最近は仕事中も、オフコースやらこんな昔の曲ばかり聴いているのだけど(勿論これらに飽きたらクイーンでございますが)、こうやって昔の曲を聞いていると、たまにはもう少し最近の音楽も聴かなくてはなあと思ったりもするのだった。