5月連休はどこにも出かけない。出かけないというのは間違いで、遠出をしない予定だ。ここ広島もフラワーフェスティバルに160万人の人出が予想されているようだ。未だに一度も行ったことは無いのだけれど。

職場でも、私めがキャンプをやっていることを知っているものだから「連休はキャンプ?」あるいは「連休は東京に帰るの?」なんて、挨拶代わりというか、話の間を持たせる為にか、イチイチ聞いてくる。イチイチ説明するのも面倒なので「いや、こっちでノンビリしてる」と答えることにしている。すると「ふ〜ん」と相成るのだ。

5月連休は、我々のライフワークがあるのだ。

以前はこのライフワークの前後にキャンプに行っていたが、今年は行かないことにした。
2004年はライフワークの前に、2005年はライフワークが終了してから数日連休が残っていたので、大鬼谷にキャンプに出かけた。まだ桜が咲いていた。新緑もまだ出揃っていなかった。

大鬼谷は自然が豊かで管理人さんの手入れも行き届いた、我々にとって唯一無比の最高のキャンプ場だ。来られている方のマナーも良いし、大鬼谷の清々しさにいつも心が洗われる気がする。大鬼谷の自然にドップリ漬かってしまえば、非常に心地よいのだ。しかし、やはり厳しい自然の中に身をさらす点、連休は混雑する点など、どうしても色々な苦難もあるものだ。
5月連休に大鬼谷に行かれる方が、楽しいキャンプを過ごすために、参考までに思いついたことを書いておくことにした。

*気候
大鬼谷の5月連休は桜が咲く季節なのだ。日中こそは気温が上がるが夜は冷える。放射冷却など条件が重なれば、朝方に氷点下になる場合もある。寒暖の差が激しいのだ。連休に行かれる方は、厚手のフリースやジャケットなど、しっかりとした防寒具を用意した方たいいだろう。
また、山の中であることもあって、突然大雨が降るときもある。雨具もちゃんと持って行きたい。雨具は防寒具にもなる。そして、サイトを離れる時は、道具はテントやタープの下、もしくは車の中に収納し、テントのファスナー類は閉めて、雨が降ってもいいようにしておきたい。
風が強く吹くときもある。タープや道具類が飛ばされないようにしっかり対策したい。
また、撤収が必要なほど気候が不安定な場合は迷わず撤収すべし。管理人さんから何らかの指示が出た場合は、その指示に従うことだ。

*ゴミ
ここから下はどこのキャンプ場でも一緒のことだと思うけれど・・・、
ゴミの分別と処理はしっかりとしたい。大鬼谷の美しさが保たれているのは、管理人さんの行き届いたケアのお陰なのだけれど、来場者の方のマナーの良さも大きな理由であると思う。ルール通りに分別して処理すべし。あるいは持ち帰るべし。

*就寝時の生ゴミと食材
生ゴミを含むゴミや食材は車の中へ入れること。夜は狸も出るし、最近は猫が闊歩している。これらの動物たちにとって、連休の多客時の夜はまるでバイキングだ。行儀良く食べてくれればいいのだけれど、動物にそれを望むのは酷だ。食材やゴミは車に入れること。
車に入れろというのは・・・、スカート付きのシェルターやテントの前室でも、あらゆる隙間から動物は入ってくるからなのだ。人間と一緒にテントのインナーに入るのも手だけれど、インナーの中が生ゴミ臭くなるのはどうかとも思うし、その臭いに誘われた動物がテントの周りを闊歩されるのも睡眠妨害になるだろう。やはり車の中に入れてロックしたい。
また、サスガにクーラーボックスやファスナー付きのソフトクーラーを開ける力は無いようだ。クーラーの中に全部入れてしまうのも手だ。勿論、メッシュは破られたりキズを付けられる可能性があるから、メッシュ状のラックに食材を入れておくことは危険だ。
ここまで読んで「うちはスノーピークのガビングスタンドを持っているから大丈夫」と思ったあなた。ガビングスタンドも車に入れるべし。何故ならガビングスタンドは密閉できないからだ。
以前、ポールをずらして口を閉じて、ポールを紐で結んで夜を過ごしたのだけれど、猫はガビングスタンドと格闘したあげく、サイドのビラビラからゴミをゲットした形跡があった。勿論ポールから外してマジックテープで閉じても、格闘されたら開いてしまうだろう。
なので、袋を取って車の中に入れることにしている。朝、車の中はゴミ臭くなるが、ゴミをこぼさない限り、少し換気すれば臭いは消える。

*消灯時間
夜10時以降はランタンを消して静かにしたい。あまり度が過ぎると管理人さんから注意を受けるだろう。
テントは布1〜2枚だ。音は全部通す。ましてや大鬼谷は静かなところだ。少しの物音も遠くまで通ってしまう。
これほどまでにマナーのいい大鬼谷でも、以前、夜遅くまでウルサイ団体もいた。管理人さんに通報したこともあるし、直接注意したこともある。度が過ぎるようであれば、注意するなり管理人さんに通報するなりして、静かな環境を保ちたいと思う。
「キャンプをやっているひとは皆良い人」であるわけがない。中には信じられないようなことをしている人もいるのだ。

*追記
サイトを離れる時や、就寝するときは、道具類は整然としておきたい。最近思うことは、色々なところで、柵やポールなどの金属の盗難が相次いでいることだ。狙いはニッケルや銅やアルミだと思うけれど、キャンプ用品は、ニッケルを含んだ304などのステンレスを使用しているものや、高価な7000系アルミ(ジュラルミン)を使用しているものが多い。少し盗難が心配なのだ。
プレミアムがつくような道具ならまだしも、焚き火台を盗まれたという事例を聞いたこともないし、まさかとは思うけれど、盗難というのは、やはり雑然としたところで生まれるものだと思う。
「キャンプをやっている人に悪い人はいない」なんてことは絶対に無い。充分注意されたし。