この「戸坂」という地名は東京から出てきた当初はちゃんと読めなかった。「とさか」あるいは「といた(東京にこの名前の女子大がある)」などと読んでしまっていたが、実は「へさか」と読む。しかもアクセントは「さ」と「か」につく。なんかシックリ来ないような感じだが、広島弁で「へさか」と読むとこの読み方が実にシックリくるのだ。ちなみにIMEで「へさか」と入力して変換しても「戸坂」とは出てこない(涙)。
東区と言うと、広島駅の新幹線口近くに東区役所があるくらいだから、広島市の中心域の一部をなす区だ。勿論「旧市内」。旧来からの広島の方においては、そこが「旧市内」であるかどうかは、非常に重要な事柄なのだ。が、すぐ裏は山があって、松笠山の山裾の高台に駅が設置されているし、近くには中山峠もある。
でも、ここは泣く子も黙る「旧市内」なのだ。なのでか、芸備線の中では、広島、安芸矢口、下深川に次いで4番目に乗降客が多い駅となっている。
しかし、単線でホーム1面の無人駅だ。ホームは8両編成が停められるほど長いが、どう見ても旧市内にあるとは思えない設備の貧弱さ。この設備で1日1,500以上の乗降客をさばいているのだ。
広島方面の716発は、休日より平日の方が編成が長いというだけだが、下りが非常に面白い。
553発は備後庄原行きの2両編成だが、塩町で切り離して前一両は福塩線に入り府中まで行く。後ろ1両はそのまま芸備線を走る。
614発は、平日は8両の長大編成だ。後ろ3両は客扱いをしない(回送)だが、下深川で折り返して上り列車に仕立てるのだろう。で、前5両は狩留家まで行って折りかえすのだろう。休日は2両で充分事足りるということだろう。
704発三次行きも6両編成だが、後ろ4両は下深川で切り離して折り返し上り列車に仕立てるのだろう。
804発三次行きも同様に5両編成の後ろ3両を下深川で折りかえす。
そして1430発備後落合行きも、553発と同じく前1両が福塩線に入る。
ディーゼルカーは機動性に富むから、こうやって広島にあるディーゼルカーを郊外に運ぶ。でも下り列車は上りほど需要が無いから、それほど本数を設定しなくてもいい。そうすると、このように併結させて運ぶしか方法がないということになる。郊外の駅に何本も列車を駐泊させることはできないし。
だから今でも長大な構内が残っているのか。
いやいや、こういうのを見てワクワクしてしまうのは、やっぱり「鉄」の血が残っているのかな。
コメント
コメント一覧 (2)
東区との境界部ではあるんですが、区界は広島駅を迂回するかのように北側の道路を通ってるので、広島駅自体は「南区」側になってます。
ご指摘ありがとうございます。
確かに南区ですね。どうも東区役所や大須賀町あたりが東区なんで、東区だとばっかり思っていました。
なので、少々本文を訂正させていただきます。申し訳ございませんでした。
コメントする