ホンダがF1撤退するだの、アメリカビッグ3に公的資金の救済だの、人員削減だの…、このところ自動車メーカー受難の話題が多い。

もとより、企業として健全な経営をしていくには、売上を上げると共に「出る金」を抑えなくてはならない。で、「出る金」の中で、購入する部材のコストダウンや経費削減もあるけど、一方でいかに人件費を減らすかということを懸命に取り組んでいる。
具体的には、現場レベルでいかに少人数で効率的に決まった仕事が出来るようにと「改善」をしている。要は人をいかに減らすか。しかもそれは自動車が計算通りに売れた場合を前提に計算しているだろうから、もし自動車が売れなくなれば計算が狂うことになり、更に「出る金」を抑えなくてはならないということになる。
かと言ってイキナリ従業員の給料をガクンと減らすわけにもいかないから、手っ取り早く減らしやすいところから減らしていく…。
最近のニュースには耳を痛めるばかりだ。

これはどこの企業でもそうなのかもしれない。
「効率化」というのは、本来、限られた人数でより多大な「成果」を挙げることをが目指す方向なのだろう。しかし、成熟された社会では、企業の規模であるとか市場の規模であるとかで「成果」の目標(予算ともとれる)が決まってくる。これに対してどれくらいの人間を掛けられるか、あるいは現有の人数より少ない人数で予算を達成できるか。どうしても、そういう観点が多くなってくる。
勿論、業容を拡大する方向へ行けば人員の補強は必要になるのだけれど、業容拡大だってリスクを伴うし、そうなると、一般的に人員は増強するよりも削減する方向にあるような気がする。

自動車メーカーに話を元に戻すと、自動車が売れなければ、自動車を作るための部材の発注も減る。自動車メーカーは基本的に部材の在庫を持たない方向だから、自動車の生産が無ければ部材の発注も無いのだ。

自動車の部材って、ありとあらゆる製造業に関わってくる。機械部品しかり、電気電子部品しかり、表面処理業しかり。塗料などの化成品から、金属から樹脂(プラスチック)、ガラス、セラミックス、ゴム、繊維などの原材料しかり、それらの加工業者しかり。
もちろん自動車が全てでは無いし、全く自動車に依存していない製造業もあるけれど、多くの企業は自動車が不調になれば大打撃を被る。

しかもそれぞれがかなりレベルの高いところにあって、品質もコストダウンもかなり進んでいる場合が多い。要はギリギリで作っているのだ。もちろん自動車メーカーから想定量の発注がある前提で利益計算をしているだろう。

広島の製造業も自動車に依存している所は多い。異論はあるかもしれないが、広島は製造業の街だと思う。打撃は大きいのではないか。

ここのところの自動車メーカーの不調は、この先の長い不況をイメージさせる。


先日、私めのお客様が言っていたことがある。

客「まあ、あと5年よ。5年持ちこたえる体力がある企業が生き残るって。5年以上悪くなることは無いって」

k「え?、今回はバブルの時よりも酷いような気がしますけど。あん時は日本だけだったけど、今度はアメリカも酷いじゃないですか」

客「そりゃあそうよ。でもよ、景気が良い時は悪い時の事なんて想像すらできんで。今が絶好調思うからよ。悪いときも一緒よ。悪い時は良い時の事は想像すらできん。でもまた必ず良くなる日が来るって。ずっと悪いことなんてありゃせん。」

たぶん何も根拠がある話ではないけれど、そう思って辛抱するしかないかな。
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