e601909d.jpg昔っからなんだけれど、時々やることがある。やるのは車の中が一番多いかな。

「ブライアンごっこ」
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ブライアンと言っても、ブライアン・セッツアーでも、ブライアン・アダムスでも、ブライアン・フェリーでもなく、それこそブライアン・ウイルソンでもブライアン・ジョーンズでもない。ブライアン・イーノでもない。
クイーンのブライアン・メイのことだ。
(余談:書いた後でwikipedia見たが、これだけスラスラと出てくれば我ながら大したものなのだなと思った)

ブライアン・メイは、英国のロックバンド「クイーン」のギタリストだ。独特のギターテクニックを駆使し、クイーンサウンドの肝になっている。

あれ?

ブライアンごっこ?

「ギタリストって、おまえギター弾けたっけ?」

と訊かれ、

ここで「弾けるよ!」

と、何食わぬ顔でギターを弾きだしたらカッコいいのだろうけれど、そんな隠し技は無い。
もとよりギターに関しては、昔、姉のアコスティックギターを借りて練習したが、自らの指の短さを恨みながら挫折した過去がある。

ブライアンはピアノも弾く。彼自身の作品は自らピアノを弾いていることが多いようだ。セイヴ・ミーや手を取り合ってなどは、ライブでもブライアンが弾く。ナカナカ上手い。これは真似をしたことがある。
フレディのピアノは、ガンガンと強弱をつけてダイナミックに弾くが、ブライアンは非常に繊細なピアノだ。

でも、これは車の中ではできない。

そう。

もうひとつクイーンの中で、彼の重要なポジション。

8b347614.jpgそれは歌だ。

特にコーラス。

これが重要な筈なのだ。

でも・・・、
ブライアンはライブになると、歌声が聞こえない。全然聞こえて来ない。

ライブアルバムでは、編集で音量を下げられることもあるが、それ以前に蚊の鳴くような声なのだ。

歌が下手なわけではない。
しかも声域も意外と広い。高い声が良く出るしファルセットもOK。

クイーンのレパートリーの中で、彼がリードボーカルと取る曲は、一部リードボーカルが入る曲(フラッシュ・ゴードン、アイ・ウオント・イット・オール、ノー・ワン・バット・ユー)を入れると、14曲もあるのだ。

フレディの死後は、自らがフロントマンのソロアルバムを二枚発売し、コンサートツアーも行っている。来日もした。
ワンステージ通してギターを弾きながらリードボーカルを執り、ボーカリストとしての力量に皆が驚いた。
というか「意外に歌が達者だったのにビックリした」という意見が多かったのだけれど。

だのに。

クイーンは、ハードロックに美しいコーラスワークをミックスさせた音が有名だった。
が、それはスタジオ録音版での話。
これがライブ版になると、コーラスが突然薄くなってしまう。

PICT0004クイーンの場合、スタジオ録音版では、出来る限り多くの声をオーバーダビングしている。特に、クセの強いフレディ・マーキュリーと、ハスキー高音のロジャー・テイラー、それに丸っこくて優しいブライアンの声をユニゾンで重ねていくと、あの美しいコーラスが出来上がるらしい。(以前のブライアンのインタビューより)

なので、ライブで完全に再現するのは元々無理なのだ。

しかし、ライブでも美しいコーラスを実現しているバンドは多くある。イエスしかりスティックスしかり。全盛期のフーだってビートルズだって、勿論、イーグルスやTOTOやジャーニーも、それこそCS&Nだってそうだ。(みんな例が古いね)
洋楽だけでなくJ-POPでも多く見られる。最近の歌番組に出てくるのはみんな上手いよね。

その多くが3声で重ねる。リードボーカルの他に、弾きながら歌えるプレーヤーが2人以上いるということだ。

クイーンの場合、それがロジャー・テイラーとブライアン・メイなのだ。

ロジャーはスゴい。ドラムを叩き乍ら歌いっぱなし。喉がデリケートなフレディはライブでは高音を出さないので、その部分は全部ロジャーがカバーする。コーラスになるとロジャーが主旋律でフレディが低いパートを歌う例が多く見られる。

PICT0001上 ロジャー

PICT0002下 フレディ

この上下関係はほぼ不動なのだ。
(一部に例外あり→Crazy things called loveの後半のハモリはロジャーが下から被せる)

e19048bf.jpgが、ここにブライアンが絡んでくる。

どのように絡んで来ても、フレディやロジャーに声量は勝てないから、あまり良く聞こえない。
なので、車でクイーンのライブを掛けながら、ブライアンになりきってコーラスを重ねると、なんとフレディとロジャーと3声のコーラスをやっているような錯覚に陥るのだ。

これがブライアンごっこ。

意外と楽しかったりする。

[パターン1]
上 ロジャー
中 フレディ
下 ブライアン
これは良く聞かれる。フレディが主旋律を歌い、そのロジャーとブライアンが上下に来るケースも多い。本来のバンドの形。
例:We will rock you(fast)、Keep yourself alive、Radio GA GA、Hammer to fall、Fat bottomed girls、Tie your mother down、The seven seas of Rhye(sister〜)、Somebody to love(anybody find me〜、lord〜)、Let me entertain you、Flash、Play the game、Save me、Staying power、The dreamers ball、'39、Father to son、Brighton rockなど。

[パターン2]
上 ロジャー
中 ブライアン
下 フレディ
これも主に初期に良く聞かれる。低音はやはりフレディが一番強力なので、3人の声域や声質を素直に考えたら、これが一番マッチするかもしれないが、真ん中がブライアンだとちょっと迫力に欠ける。
例:Now I'm here(初期)、You are my best friend、Son and daughter、Bring back that Reloy Brown、The seven seas of Rhye(forever〜)、Liar(all day long〜)、Somebody to love(and I try and I try and I try〜)など。

[パターン3]
上 ブライアン
中 ロジャー
下 フレディ
このパターンもありなのだ。フレディとロジャーが3度でガッチリハモっている上をブライアンがファルセットで被せる。良く聞かないとロジャーの声の倍音のようなのだが。
例:Stone cold crazy、Now I'm here(後期)、Liar(liar!)、The seven seas of Rhye(do and I'll die〜)、Somebody to love(on his own his own〜)など。


地味に色々な役回りをしているのに、なんか全然聞こえて来ないというか何というか。
なので、少し援護してあげると楽しいのだ。

こうやって車で走っていると目的地(ラーメン屋ばかりじゃないよ)に到着する。

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