PICT0151ガラスの里オープンギャラリーに参加途中、今回も1日は設営/撤収のみをお手伝いし、日中はお休みを頂いて山に登ることにした。向かうは昨年のリベンジとばかりに可部冠山。昨年は道がわからず途中で時間切れで断念した山だ。しかも全くと言っていいほど展望が無く、悶々として帰って来たのだ。
可部冠山は↑この写真で見ると尖っている山。「可部のマッターホルン」と言われているらしい。しかし何とも狭い世界での話だな。せめて「広島のマッターホルン」くらいの称号を得る事は出来なかったのだろうか。
下に見える石積みは「南原ダム」だ。スタート地点の竜頭ヶ原は、この南原ダムよりかなり奥に入ったところになる。
「南原峡」に向かってひたすら車を走らせる。

PICT0026竜頭ヶ原の駐車場に到着。今回は石州街道経由で登る。こちらに停める前に車で行けるところまで偵察しておいた。昨年工事中だった道は、すっかり工事が終わっていた。

PICT0027昨年朽ち果てていた看板もペンキが入って読みやすくなっていた。本に載っているコースと違う堂庄山コースを推奨している。

PICT0028第一明神橋を渡って左折。南原峡を川上に向かって進むことになる。10:45出発。

PICT0029キャンプ場にはキャンプをされている方もいた。シルバーウイークだからな。全体的に昨年の連休よりも人が多かった。
途中キャンプをしている男性の方に話掛けられた。「今から登山をやるとしたら道具とかどう揃えたらいいんですか?」と聞かれたので、「とにかく靴だけはソコソコちゃんとしたものを揃えた方が良い。他のザックとか雨具とかは最初はありきたりのものを使って、順々に買い足していったらいい。」と言っておいた。
最初は近くなら高松山あたりがいいとオススメしておいた。あれくらいの行程なら降られたところで高級な雨具が無くても降りてこれるだろうし。

PICT0030すっかり「いいひと」を演じきって先を進む。
谷間の道は日陰が多く歩きやすい。今日はピーカン。登山日和というには少し暑いくらいだ。昨年よりも暦でいうと20日程度早いことを思いだした。
この季節の20日の差はデカイ。

PICT003111:08。第二キャンプ場に到着。
車はココまで来ることができる。先程もココまで偵察に来たところだ。
周囲はキャンプ場とというか、ちょっとした広場がある程度。こんなところでキャンプしても何も楽しくないだろう。いや、勿論やってみないと解らないのだろうけど、私めは遠慮しておく。

PICT0033突き当たり左に登山道入口がある。看板も出ているから迷うところではない。

PICT0034上り90分と書いてある。まあ1時までに着けばまあまあかな。
60歳以上は無理とも書いてある。険しいコースなのだろうか。

PICT0039昨年進むことができなかった「歴史の色濃い石州街道」を進んで行く。
昔は大名行列もあったらしいし、一昔前までは普通に人の往来があったらしい。途中石畳が崩れたようになっていて、かえって歩きづらい。

PICT004011:18。途中石橋が崩れていた。
大型台風や記録的大雨など、ここのところの度重なる悪天候に耐えられなかったのだろう。崩れた石橋を叩いて(足で蹴飛ばして)から渡った。

PICT004211:28。しるべ石があった。
なんかあまり役に立たないな。雰囲気重視か。

PICT0044しるべ石の先は木が多い被さり直進できないようになっている。

PICT0046左上を見上げると、小さな看板に「冠山」と書いてあり、行く先を案内してくれている。
この小さな看板が無ければ迷うところだった。雰囲気重視の大きなしるべ石よりもよっぽど頼りになる。

PICT0053この先も石畳が崩れたのが出て来たり。これが「歴史の色濃い石州街道」だ。

PICT005511:57。ピークに到着。これが可部峠か??

PICT0057立派に分水嶺の看板があるじゃないか。ココから先は水を流したら日本海へ注ぐのだ。少しだけ雄大な気分になってくる。
ちなみに国道54号線の分水嶺は大林の先の上根峠であることは有名な話だ。このあたりの分水嶺は広島側(瀬戸内側)に近いのだ。

PICT0058車がそれほど発展していなかった頃、可部から本地(千代田)に抜けるのは、この石州街道が一番早かったのだろうけど、このルートに車の道は掛けられなかった。今なら別ルートの国道261号であっという間だ。

PICT0062右に行くと大掛山への登山口があった。このあたりも縦走路になっているのかな。

PICT0065昔は可部峠に一里塚があったのだろう。跡地を示す棒が立っていた。

PICT0060さて、可部冠山へは石州街道から左に折れて急登する。可部のマッターホルンと呼ばれるだけあって、最後は急峻な坂が待っているのだろう。

PICT0061暫し休憩して12:01出発。
看板には「頂上へもう一息!!」と書いてある。

PICT006612:09。冠山山頂に到着。標高735.7mは市内で登った山の中で一番高い。が、出発点の標高が高かったので、標高差は500m程度か。

PICT0067三等三角点が設置されている。
三等と四等の差が大きいことは映画「剣岳」に描写されていた。三等以上は「点の記」が残るが、四等は残らない。

PICT0070岩の上に登ると360度の展望が開ける。

PICT0071いやあ、バシバシ撮ったから、どっちがどっちだか覚えてないぞ。

PICT0084遠くの山まで良く見える。

PICT0075南の方に歩いていくと岩があるので登ってみた。

PICT0076可部から市内方面が見える。が、市内中心部までは阿武山に遮られて見えない。

PICT0077望遠で可部〜八木の方を。
太田川がゆったりと流れている。

PICT0080これは少し近くの南原ダムのあたり。

PICT0085山頂はちょっとしたスペースがあるが、そんなに広く無い。ここまで全く眺望が無かったがずっと日陰を登って来れた。
しかし山頂には日陰も無いし、所々ある岩場はどれもフライパン状態。
少し登山道に戻って日陰で昼食にした。

PICT008912:37頃出発。いったん下って昨年の西冠山を目指す。
結構急な下りだ。
さすがは「可部のマッターホルン」。
急峻な山だ。
とはいえ用心すれば問題無く下りることができる。
一旦下りきったら再び登り。
急な登りが少し続いた。

PICT009113:13。西冠山へ到着。
眺望も広場も無く、ただの分岐点。
全く色気の無い山だ。
このまま昨年と同じコースで下る。

PICT010513:27。昨年迷いに迷ったポイントに到着。一度来たせいか速いペース。

PICT0108明神ダム。
先程見えた南原ダムよりも山奥にある。今回もいい天気。

PICT010913:32。トンネルの場所に到着。
下山道は右端に見えている。

PICT0114ここからは沢沿いで広葉樹林の中を進む。とても気分がいい。

PICT0115いしうねの滝。
いい感じの滝なんだけれど、うまく写真に捉えることができない。

PICT0121気分良く歩いていたら、途中の分岐点を通り過ぎてしまった。

13:58。
目の前に現れた岩場の急下り。これを下れば駐車場の方なのだろうけれど、もし行けなかったらこの岩場を再び引き返さなくてはならない。これは面倒クサい。一応時間のケツも決まっていることだし、ここは引き返すことにした。

PICT0124この看板を見過ごしてしまったのだ。1年経って記憶がおぼろげになっていたのだろう。

PICT0129結構な下りなので、ロープをつかんで下りる。
もうすぐ下り終わるという時、油断して滑って転んで岩にしりもちをついた。
高校の時、武道の授業があったが、柔道を選択しておいて良かったと思える瞬間が再び訪れた。

PICT0130ようやく沢沿いに下りた。
14:08。
既に陰っていた。

PICT013114:12。下り階段に到着。
ここまで来たら安全に下りよう。

PICT013314:15。
加賀津の滝だ。
これは見事な滝だ。現状、滝の周辺やアプローチは荒れているが、整備すればそれなりに人を呼べるのではないかと思う。
暫し休憩した。

PICT0140ここから駐車場までは明神ダムを整備するために作ったであろう道をひたすら歩く。
ゴツゴツしていて歩きやすいとは言えない。

PICT0141廃墟マニア、酷道/険道マニアが喜びそうな道だ。
途中、クロックスを履いたカップルとすれ違った。
あのサンダルでここまで来たとは・・・。

PICT0142昨年崩壊していた橋はそのままだった。
そりゃそうだ。
しかし、クロックスでこの瓦礫を抜けたのか。

PICT014314:26。
駐車場にパンダ号がお出迎え。
お疲れさまでした。

PICT0144この後、靴を履き替えてガラスの里へ。
可部バイパスとの交差点の近くに、石州街道の一里塚跡があった。

PICT0145この一里塚の次は可部峠の一里塚だったのだろうか。途中南原峡は水もあるし木々もあるから適当に休憩できたのだろうけれど。

とりあえず昨年のリベンジは果たすことができた。
確かに山頂の360度の眺望は素晴らしいが、それも格別に素晴らしいものでは無いような気がするし、まあ一度登ればいいかな。

ガラスの里に戻り、暫し店員さんを務め、撤収作業のお手伝いをした。

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