BlogPaint先日の記事の続きだ。
なんと、サインを入れて頂いた。ああ、ありがたや。

「あの煌めきの顔に、もう一度会いたい」
と書かれている。
誰にも、もう一度会いたい思い出がある。

「球児の顔」は、升井さんの高校時代、母校の高校野球について書かれている。結びにフィクションとあるが、その当時の時代考証であるとか、地元の熱狂ぶりであるとか、そういうものがとてもリアルに描かれているのだ。読んでいると升井さんの文章にどんどん引き込まれてしまう。
実は、高校野球に対するこの地元の熱狂振り、東京にいると今ひとつピンと来ない。

確かに、大学1年の時、府中球場に母校の応援に行ったりもした。そりゃ甲子園に出る高校の関係者は大騒ぎだろう。それに東京は地方から来ている人が多い。その方々は地元の高校の勝ち負けに一喜一憂している。所謂高校野球のファンも確かに存在する。

でも、それは限られた人の話なのだと思っていた。

それに私めは高校でサッカーをやってきた人間だ。
この日本で高校サッカーは高校野球には敵わない。高校野球は高野連と朝日新聞という強力な組織によるバックアップと、父兄や教育関係者、そして長きの伝統が育んだファンによってしっかりと支えられている。しかもそれは地方地方に根付いていて、教育関係社や野球関係者以外の地元の方々も巻き込んでの人気を獲得しているのだ。長らく読売中心に回っていたプロ野球すら一線を画するものだと思う。「高校野球」は俳句の季語にもなっているぐらいだし。

実はそんな高校野球があまり好きでは無いのは以前から書いている話。

11年前の7月に広島に来た時の話。
私めは6年上の先輩との1対1トレードだった。まだまだケツが青かった私めに、その先輩はかなり手厚く引き継ぎをしてくれた。

7月のとある日、山口県を走っていた時だ。
小郡駅から国道9号を東に車で走っていた。東京の人は信じられないだろうが、コチラのラジオはNHKと民放1局の組み合わせが圧倒的に多い。NHKが教育番組などの場合、民放を聴くしか選択肢が無い。

そのローカル民放で朝っぱらから高校野球の特集をやっているのだ。

しかも、過去の山口県代表の活躍ぶりを振り返る番組だ。
昭和何年の何回戦は誰が投げて誰が打ってあのプレーがどうでしたとか。それを情感タップリに知らないアナウンサーと知らない解説者が話している。
知らない人にしたら「聞くに耐えないような内容」なのだ。

先輩に聞いてみた。
「こんな、甲子園もまだ始ってもいないのに、しかも過去の話を永遠と。山口県ってそんなに高校野球が盛んなんですか?」

すると先輩がこう答えた。
「あんなぁ、山口県あたりになるとプロスポーツも無いし、地元の代表が全国区の晴れ舞台に立って戦うという機会は甲子園くらいなんや。だから甲子園に出ることはスゴいことなんや」

ああ、そういうことか。

東京は物資にも情報にも恵まれている。いや溢れている。
甲子園は別として多くの全国大会などは東京で開催される。何もしなくても地方から東京に人が集まって来る。勿論、東京の中でもそれぞれ市町村区があって、それなりに地元意識もあるのだが、こういう「地元の代表が全国区の晴れ舞台に」という考え方は無かった。
それと、地方の方が、代表選手あるいは代表校の関係者の友人や縁故関係になる可能性が比較的強い。そして地元意識も強い。このあたりも高校野球に熱狂する理由になるのではないかと思う。

それからとりあえず広島の代表の動向くらいは気にするようにした。
じゃないと仕事にならないからね(笑)。

要は、その感覚は広島に来て初めて実際に解ったことだ。
そういう意味でも、広島に来て良かったなと思う。この他にも、ずっと東京にいたら了見の狭い人間になってしまっただろうと思うことが多々あったな。この本を読んで、そんなことをボケッと考えていた。

実は「サイン本」でもう1つ思いだしたことがあるが、長文になるのでまた次回につづく。

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