いや、2017年9月18日現在で、まだ書いていない記事が少なくとも6つあるのだけれども、それらを差し置いても書かなければならない事象が発生した。
2017年9月16日〜18日の三連休は、台風18号が日本列島を縦断する事が予報されていた。対馬沖まで北上していた台風がそこで右折して日本列島を縦断するという予報。金曜日の時点ではまさか曲がるまいという思いと、せっかくの三連休だし毎年のようにキャンプに出掛けたいと、ただそう思っていた。
しかし前日の9月15日(金)の晩に、現地の情報を得ようと休暇村乗鞍高原のホームページから飛べるスタッフブログに悲報が。
「休暇村 乗鞍高原で管理運営しております『一の瀬キャンプ場』は、平成29年度の営業を持ちまして閉鎖することとなりました。長年にわたりご愛顧いただき誠にありがとうございました。」
まじですか。
今年度の営業はこの3連休で終わり。ということは、この3連休が一の瀬キャンプ場最後の営業ということになる。これは行かねばなるまいと、とりあえず天気予報を見ながら出掛ける事にした。中断して帰るのはいつでも出来る。でも一度中断したものは再開する事は難しいのだと自分に言い聞かせながら。
いつものペースで9時前には乗鞍高原観光センターへ。視界が良ければ乗鞍岳に登ろうと思ったが濃霧で真っ白らしい。キャンプ場へ設営に向かうことにした。
ネイチャープラザへ到着。
この台風を受けてか、駐車している車も少ない。
悲痛な貼り紙。
閉鎖は本当の事なのだなと実感した。
ゴロゴロと1.5kmの道程を転がす荷造りも手慣れて来た頃なのに。
本当、残念この上ない。
とりあえず雨も降っていないので、荷物を運ぶ事にした。
キャンプ場へ到着。
受付で訊いたところ、やはり水道が問題だったようだ。今年の夏から「調理場の水は調理に使わないで下さい」と言われ2Lペットボトルの水を一本/一泊渡されるようになった。あれ?と思ったのは事実なのだけれど。
以前雷が鳴ったときに避難させて頂いた建物。これも取り壊されるのだろうかね。
フリーサイトには誰もいない。そらそうよね。
いつものようにロケハンするのだけれど、
なんか同じようなところに設営してしまう。
設営が終わったら雨が降って来た。
これはついている。
今回は山用ソロテントとペンタの組み合わせ。
風雨が酷くなったら両サイドを下げればいい。
とはいえ正面からの風雨に大しては無防備なので、その時は仕方ないかな。
自画自賛。ようやくソロキャンプのスタイルらしくなってきた。
反対側。
この景色も見納めかな。
フリーサイトは貸切。常設テントには数組のお客様がいらっしゃいました。
設営してから近隣の「ゆけむり館」でお風呂へ。
源泉掛け流しで白濁していて、設備が整っていてキレイなトイレもあって(コレ重要)、値段も安いし。
本当にいい温泉なのだ。
帰ってから薪と炭を購入して火熾し。
最後の最後まで薪や炭を販売されている。
頭が下がります。
火を熾しながら松本市内の丸中精肉店で買った馬刺。
これが昼飯代わりだな。
そして9月のキャンプといえば秋刀魚。
炭で焼かせて頂きました。
ウマかった。
汁ものも作って食べた。
そして小雨の中で焚き火。
焚き火台Sのグリルブリッジも焼き切らないと。
結構涼しいのでお酒を温めて頂きました。
コールマンのフェザーランタンも使い慣れて来て、細い光も調節出来るようになりました。一人ならコレで充分だし、明るくすれば相当な光量が得られる。
早い時間に就寝。夜中は雨が止んでグッスリ眠りました。
翌朝も雨。
台風が近づいているけど風はそんなに強くない。
薪を返却しても仕方ないので買った薪は全て焼き切るべく雨の中で焚き火。
17日の晩も数組のお客様が常設テントに宿泊されるらしい。しかし台風が接近するということで撤収する事にした。最後の客にはなれなかったけど、フリーサイトでは最後の客になれたかな。
一昨年の夏に来てから気に入ってしまい、それから8月9月と必ず来ていた。駐車場から荷物を運ばなければならないけれど、それだけにキャンプ場には楽園感が漂い、マナーの悪い方も少なかった。標高も高いから夏も涼しいし虫も少ない。閉鎖感と解放感が丁度いい感じで、夜に晴れたら星空が素晴らしい。水道もトイレ(ここ重要)もしっかりしていて、焚き火も出来て生ビールの販売もあったし。そして乗鞍岳など近隣の山に行く事も出来たしそれなりに観光資源もあるし、近くに源泉掛け流しの設備が整った温泉があるし。
こんないいキャンプ場は他に無かった。
ただ最近は俗化されて来たのか、夜遅くまで騒いでいる方や自サイトで花火をされる方、ゴミを拾わずに放置される方や芝生で直火して地面を真っ黒にされる方など、マナーの良くない方が多くなって来たのは事実。今回の雨は、それら長年の垢を洗い流すための雨と思えば納得がいく。
オープンは昭和40年とのこと。(長野自然環境事務所のweb、のりくら〜女将のとれたて情報)
なんと昭和42年生まれの私めより生きて来た歴史が長いということだ。閉鎖されるキャンプ場も少なくない中、これまで生きて来られたのは色々な方々の努力あっての事だろうと思うし、その方々には頭が下がる思いだ。そして今回の閉鎖に対して何も出来ない自らの無力さを悲しく思う。
長い間おつかれさまでした。
2015年8月の記事
2015年9月の記事
2016年8月の記事
2016年9月の記事
2017年8月の記事
コメント
コメント一覧 (8)
私も7〜8年前にこのキャンプ場を利用し、とても良い場所だったのまた利用したと思っていました。
そして、今回久しぶりに利用しようと思い調べなおしたところ、昨年閉鎖したとの案内が出ており愕然としている次第です。
そのやり場のない気持ちを抱きながら関連記事を漁っている中、貴ブログに辿り着き、こちらに発散させていただきました。(笑)
また復活して欲しいですね。
以上、大変失礼いたしました。
コメントありがとうございます。
本当に残念です。当方も「一ノ瀬ロス」が続いています。
最後は休暇村が頑張っていましたが、常設テントを増やすなど経営的にも苦労されていたのではないかと推測します。最期は文中のとおり水道設備の問題では、後継の経営者の方に托すのも難しいでしょうね。
つくづく残念です。
昨日BSの日本百名山で乗鞍登山の番組をしていて懐かしくみていました。
登山は出来ませんが子どもが小学生の頃に市ノ瀬園地で数回キャンプをしました。
まだ三棟だけあったランプの小屋に泊まったり、リヤカーで荷物を運んだり。
牛、小川、アザミの花湯けむり館の露天風呂
キャンプ場のキッズプログラムか何かのたいまつを使ったショーを見たり、
翌日は上高地に宿をとったり本当に今思い出しても楽しく夢のようなキャンプ場でした。
子ども達が大きくなってから一度だけ紅葉日帰り旅行をしましたがスイスかと言いたくなるくらいキレイでした。
今では子ども達も独立し自身もリタイアし思い出を整理してる時にキャンプ場閉鎖を知り寂しかったです。
キャンプ場最後の様子が知れて、私と同じようにこのキャンプ場を大好きな方がいると知って嬉しかったです。
白樺のブックスタンドはちょうどいらなくなった白樺の枝をキャンプ場で販売していて買って帰り子どもが夏休みの工作につくり今でもあります。
満天の星空、天の川、プラネタリウムよりも凄い空を見たり
民営でないなら税金で維持してほしいと思わずにいられない良い所でした。
もう今は休暇村に泊まって散策するしかない
のか、今行くとあざみ池辺りで懐かしくて涙ぐんでしまいそうです
初めまして。心暖まるコメントありがとうございます。
以前の一の瀬キャンプ場とその周辺の様子を詳細に記して頂いて、情景が目に浮かぶようです。以前はランプの小屋があったりたいまつを使ったショーがあったのですね。リヤカーもかつては使えたと訊いてはいました。とにかく思い出がいっぱいのキャンプ場が閉鎖となってしまうのはとても悲しい事ですよね。
白樺のブックスタンド素敵ですね。大概そういうものは壊れてしまうか朽ちてしまうのが相場なのですが、当時しっかりと作られたのですね。
水道の設備を新規に作るのはあまりにも費用が掛かると思いますし、上高地みたいにそのまま飲料水として使える川も無いようです。最近は休暇村がしばらく運営していましたが、常設テントも増えて設備費も嵩んでいたでしょうし営業期間も短くて、キャンプ場で利益が出るとも思えず止む無くの閉鎖だったのだろうと思います。
一の瀬園地も牛もヤギも放牧しなくなり段々と高木が無くなり、この後の様子が心配ではありますが、時代の流れは仕方ないのかなと思います。
本当に勿体無いですけれどね。
とはいえ、乗鞍岳が見える風景や白樺が自生する牧歌的な風景やあざみ池は健在です。そして乗鞍岳も山頂まで行かずとも畳平から肩の小屋あたりまでも凄くキレイです。
勿論上高地も素晴らしいですが。
また是非一度訪れて下さいね。
本当に残念です。あの雰囲気はあの場所でないと出ないんですよね。。。
> 最高に気に入っていた美しいキャンプ場のひとつ 久々に計画しようとしたらまさかの閉鎖情報 あぜんそして涙 いつか復活してくれ
満天の星空と砕けて消える流れ星
ゆけむり館の帰り道放牧の牛に遭遇してドッキリ。。。
最高のキャンプ場でした
孫も大きくなってキャンプ再開と思っていたので
もうショックです
コメントありがとうございます。ホント今でも残念でなりません、あんな良いところ無かった。
なんとか復活してほしいですね。。。
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