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富士は日本一の山。
その標高といい、山容といい、知名度といい、存在感といい、歴史や文化であるとかそれらの事から総合的に考えてみても、まったくもって異存は無いはずだ。
一度は登ってみたいと思っていたが、一般的に登れるシーズンは夏の2ヶ月のみで何時も時期を逸してしまう。
しかしそんな事では一生行けないのではないか。一念奮起してシーズン最後の週末に行く事にした。山小屋を予約したら山頂に近い本八合目トモエ館が予約できた。もう予約したら後戻り出来ないぞ。
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ルートは最も多くの方が登ると言われている吉田口スバルライン五合目からのルートだ。早朝の中央道を走り、富士吉田の北麓駐車場を目指す。富士登山シーズンはマイカー規制となっており、スバルライン五合目まではシャトルバスで向かう。7時のバスは乗り損ね次は7時半と思いきや臨時が出るようだ。ありがたい。7時20分頃出発。



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8時頃にスバルライン五合目へ到着。
雨がパラパラ降っているのと風がとても強く吹いている。



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トイレに行ったり雨具を着たりで時間を潰して高さに慣れる。



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そして朝食(笑)



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9:50、風が少しおさまったところで出発。



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お馬さんもこの風雨では辛かろう。



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馬車もあった。



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歩いて行くとすぐ左の景色が開ける。
ボンヤリと山中湖が見える。



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こんな感じで歩くのは気持ちいい。


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10:00、分岐点を山頂方面へ。



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10:25、洞門があるので潜る。



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10:30に六合目到着。



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六合目で富士山保全協力金を支払った。
1000円支払うとこのような木札を頂ける。この木札をザックにつける方も多いが、なんか「これ見よがし感」がして嫌だったので付けなかった。
道中この札が落ちているのをいくつか見かけた。
ザックに付けずに持ち帰って正解だった。



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六合目からは本格的に登りになる。


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少し天気も好転したのか河口湖も見えてきた。


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12:17、七合目。最初の山小屋である花小屋に到着。


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いやあ随分来たものだ。


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登って振り返って休むを繰り返す。


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12:40、七合目トモエ館に到着。
同じ七合目でも花小屋からは結構高低差がある。
今回の宿泊は本八合目トモエ館なので、ココより更に上だが。


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同じトモエ館のよしみ?でお食事を頂くことにした。
腹減りました。


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中華丼、1000円也。
温まった。



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なんか天気も良くなって来たぞ。



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いい景色だ。


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独立峰富士山ならでは。


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13:39、鎌岩館。まだ七合目だ。


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14:11、鳥居だ



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本七合目、鳥居荘着。


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天候は良くなったり悪くなったりの繰り返し。



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標高が上がってくると山中湖の見え方も変わってくる。



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そして岩場が激しくなる。



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こういう風景にお目に掛かった事はないな。


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結構急なんです。
休み休みユックリ登ります。



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人に抜かされてもいいんです。
ユックリ登る事がバテないコツです。



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15:27、八合目太子館。
ついに八合目の文字が出て来たぞ。



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雲の上だ。



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15:51、八合目蓬莱館。



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天気が悪くなってきた。



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16:27、八合目白雲荘。
八合目も縦に長い。



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白雲荘から見下ろすとこんな感じ。




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16:44、富士山天拝宮。


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鳥居がある。



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17:24、富士山ホテル。
ようやく本八合目だ。もうすぐだ!



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17:30、ようやく本日のお宿である本八合目トモエ館に到着。

おつかれさまでした〜
なんて余韻も間も無く「お泊まりのお客様はコチラへ!」と誘導され館内へ・・・、
と思いきや、玄関先でエアブロワーでレインウェアやザックカバーの水滴を吹き飛ばしてくれる。おー、何というサービス。
そして流れ作業で山小屋の中へ。
中の土間では待ち構えている従業員の方がレインウェアの水滴をタオルで拭き取ってくれる。いやー、コレはなんか王様気分だぞ。
そして靴を脱いでシートが敷いてある室内へ。靴は専用の袋を渡されその中へ入れる。上がるとレインウェアとザックカバーを取り靴下を脱ぐように言われる。そして服が濡れているようなら着替えるように言われる。着替えた方が良いか聴いたら従業員の方が手でウエアを触って「大丈夫です」と太鼓判を押してくれた。おー!!流石はモンベル・ストームクルーザーだ。

番号札を渡されて部屋に案内される。若者グループと同室だ。部屋の奥にはフックがあってザックなどが掛けられるのと、シュラフ(モンベルバロウバッグ)が置いてある。広いとは言えないが寝るには充分かな。



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18:05、番号札の番号を呼ばれて座敷へ。
予告通り夕食はハンバーグカレー。
ご飯もカレーも暖かくて美味しくいただきました。



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18:21、食後にトイレへ。
一度室外に出るのだが雨は止んでいた。
トイレはチップ制200円。紙はゴミ箱へ。
洋式で清潔なトイレだった。



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いい感じですな。
この時間でも続々と登山者が上がってくる。

部屋に戻って就寝。
就寝後も到着される方々はいらっしゃいました。

この後風雨は激しくなり。
隣の部屋のツアー客のツアコンの方の肉声によるアナウンスが次々に流れるが、七合目〜八合目の小屋泊のツアーは続々と登頂を諦めているらしい。なので深夜スタートで山頂でのご来光登山は断念し、翌朝まで待って登頂するか下山するか決めたいとのこと。
確かに小屋の屋根を叩く風雨は激しいものがあった。
夜中トイレに起きると、びしょ濡れの登山者の方々が休憩していた。山頂でのご来光狙いかな。
3時頃だったか同室の男性グループが身支度をして出て行った。下山するらしい。そうだよなあ。
広くなった部屋でウトウト。

日の出は5時頃だっけ。
まあ最悪ココからご来光が見えれば良いか。
なんて思ってフリース着て外に出ると・・・、












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5:13、すげー。



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コレはビックリ。



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刻々と変化する空に何枚も写真を撮ってしまう。



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5:17、歓声が上がる。



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手を合わせる。



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いやあ。



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左に浮かぶ雲がキレイで。
眼下の山中湖もキレイだ。



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だいぶ上ったぞ。



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いいもの見させていただきました。



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山頂方面。あとちょっとなんだけどな。



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山肌も照らされている。
一旦戻って冷えた身体をシュラフで暖めた。



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5:48、朝食。お弁当だ。
座敷で食べることも出来るし、山頂に持って行って食べることも出来るし、ご来光帰りに寄って食べることも出来る。
美味しいお弁当でした。
本八合目トモエ館、ネットのクチコミでは対応が悪いとか客を客とも思わないとか、大変酷いことが書かれていたが、全くそんな事は無く、むしろ皆さん丁寧な御対応で居心地はよかった。勿論寝る場所は狭かったけど、ザックなどを掛けるフックもあって上手く使えば充分な場所が確保できた。



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しっかり休んで、これからどうしようか迷う。
風は確かに強いけど、上に行く方も多く見られる。
うん。せっかく頂上が見えるところまで来たのだから、とりあえず行ってみるか。

出発は7:30頃。



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7:54、八号五勺御来光館へ。
ココが一番高い山小屋だ。すなわち山頂に向けて最後のトイレになる。


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どんどん登っているのがわかる。



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肉まんに心奪われるが買わなかった。



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つづれ織りの道は続く。



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折り返しで足を止めて休憩。



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ふぅー。



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8:41、九号目到着。
神社は屋根がとばされて廃屋状態だった。



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九合目からの景色。



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そしてさらに進む。



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8:59、あと200mだ!
多少の渋滞も何のその。



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頑張れっ!



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9:48、頂上へ到着。
いやー、おつかれさまでした。



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見下ろす。
おー。



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完全に雲の上だ。



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神社は10時で閉まってしまう。
何とかお参りできて良かった。
強風の中、トモエ館で買ったパンを頂く(写真無し)。
美味しいパンだった。



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ココからお鉢巡りをしないと、日本の最高地点である標高3776mには達しないのだが、風が強すぎるので今回はやめることにした。




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10:40頃、下山開始。
前半は砂が多くて衝撃も少ない。



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11:30、江戸屋分岐。須走口との分岐点だ。
これを間違えると大変なことになるのだが、看板類が多く出ていて迷うことはない。



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あれが六合目?


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まだまだ先だな。



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だいぶ登ったのだな。



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暫し休憩。出発は11:40頃か



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後半は砂が少なくなりゴロゴロした石が増えてくる。
滑ることもあるし結構気を使う。



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11:58、こんな標識が定期的に現れる。



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休み休み下りる。



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こういう光景も普段見ることは無い。



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海か。



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段々と緑が増えてくる。



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14:39、六合目に到着。
おつかれさまです。 ココからは楽な道とはいえ、油断は禁物でございます。 太陽が照って来て暑い。



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雲が横一直線。



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珍しい景色だ。



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こういう方もいらっしゃるのですな。
弾丸登山はやめましょう。



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建物が見えてきた。



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15:30にスバルライン五合目に到着!
おつかれさまでした。



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乗馬の料金表。



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天気も良いし乗ったら楽しんだろうね。



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ルービーは飲めないのでソフトクリーム。
うまいす。



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ちらっと見える山頂。
あそこから下りてきたのか。
その前にあそこまで登ったのだな。



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バスは一本待って16時のバスで北麓駐車場へ。
この後、ふじやま温泉という日帰り温泉へ。1700円と高かったが仕方ない。ゆっくりとお風呂に入って夕食を食べて帰路についた。
だいぶ遅い時間になってしまったが、中央道は小仏トンネルあたりで渋滞していた。

とにもかくにも富士山に登ることが出来た。帰りの日帰り温泉の中で聞いたのだけど、「富士山に一度も登らないバカと、富士山に二度登るバカがいる」という話。なんとなく納得した。確かに人生で一度は登っておいて損は無いし、やはり神がかり方は半端では無い。「何か」を感じ取ったひとは毎年登ることになるのだろう。 けどそれなりに大変なこともあるし、「何か」を感じとれなかったひとは二度と登らないということになるのだろう。
私めは一年間寝かして良く考えたいと思う。とにかくお鉢巡りは宿題として残ってしまったから行きたいところなんだけれども、やはり人が多いし登り下りは大変だし、色々な面でそれなりに疲れるしね。