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※おことわり。本記事は2021年1月に書いていますが、新型コロナウィルス関連の緊急事態宣言発令前である2019年9月〜10月の出来事をまとめたものです。緊急事態宣言発令〜解除〜一部都道府県で緊急事態宣言中の現在は、状況が異なる部分がある事をご了承ください。

ラグビーワールドカップが2019年に開催されるのは以前から報道されていた。周囲でも一部のラグビー好きの方ははしゃいでいたが、それ以外の方は大きな反応はなかった。少し前にヤマハ発動機の五郎丸選手のキック前のカンチョーみたいなルーティーンが一瞬話題になったことはあったが、ラグビーはすっかりマイナーなスポーツになっていたのだ。

いやそんなことは無い。高校〜大学の頃を思い出したら大学ラグビーや社会人ラグビーは大変な人気だった。モテる男はテニス部かラグビー部とか、就職に断然有利なのはラグビー部だとか言われていた時代だ。その前から「われら青春」や「スクール・ウォーズ」と言ったラグビー部を題材にした青春ドラマもあったし、少なくとも当時のサッカーより状況は良かったように思う。それがここ20年を経て変わってしまった。

サッカーとラグビーは、共に英国発祥の古代フットボールを起源としている。野蛮人がやる紳士のスポーツがサッカー、紳士がやる野蛮人のスポーツがラグビーと言われるように、なんとなく敵対している部分もある。私めもサッカー人の端くれとして何となくそういう部分があった事も否定しないのだけど、静岡に引っ越してきたら静岡でラグビーワールドカップの試合をやるという。しかも日本ーアイルランド戦だ。アイルランドと言えば、U2を起点にエンヤ、クラナド、ホット・ハウス・フラワーズ、パワー・オブ・ドリームス、メアリー・ブラックなど、多くのアイルランドの曲を聴いていたこともある。そしてアイリッシュパブも大好きだし、ギネスを始めとしたアイリッシュビアからアイリッシュウイスキーも大好きだ。そしてナショナルカラーの緑色も大好きだ。
これは行かねばなるまい。

と思っていたら時が過ぎてしまった。
チケットはもう取れないだろうと思ったら、どうやら公式サイトから申し込むらしい。何度かアクセスしていたらチケットが取れた。ウォーっ!

やがて、当日2019年9月28日を迎えた。

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事前に会場でのビール不足が報じられていたので、静岡駅の銀座ライオンで少し入れておいた。ギネスは無いのでエビス・ザ・ブラックとフィッシュ・アンド・チップスを。静岡ライオンのフィッシュ・アンド・チップスのチップスは、フライドポテトではなく珍しくポテトチップなのだ。

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ライオンから出たらアイルランドっぽい方々が。

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日本っぽい方々も。

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まだまだ時間があるし、せっかくだから気分を盛り上げるべく駿府城方面へ。
県庁に看板が。静岡県のエコパスタジアムでは4試合が行われる。そのうち日本が出るのは今日の試合のみだ。チケット取れて良かった。

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そして駿府城のファンゾーンでパブリックビューイングなどやっているよう。

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が、特に見るべきものはなかった。
しかし海外からのお客様が多いな。

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記念撮影されている方も。
そら日本的な建築は珍しいよね。

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駅に向かっての地下道。
静岡に来て半年になるが、こんなに海外の方を見かけたのは初めてだ。すっかりグローバルな都市になっている。

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エコパスタジアムがある愛野駅までは東海道本線の電車で行く。
50分くらいだ。

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愛野駅で降りる。

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しかしすごい人だ。

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駅前も賑わっている。

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通路もそれっぽく盛り上げている。

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列車が来るたびにホームへ人が吐き出される。
島式ホーム+橋上駅舎の組み合わせは色々メリットはあるものの大量の乗客を捌くには不利だ。

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エコパスタジアムは愛野駅から少し距離がある。

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おー、見えてきた。

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オンラインチケットでスタジアムの中へ潜入。
天気は良くなかったがスタジアムはキレイだしビールは美味しい!

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試合前の練習。いい席だ。

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お、選手入場。

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国歌斉唱。周囲の方がアイルランドラグビーアンセムの歌詞を印刷したものを配ってくれた。
いやこれはありがたい。クイーンファンだから英国国家なら歌えるけどアイルランドの歌はさすがに歌えない。頑張って周囲の緑色の方々と一緒に歌ってみた。気分が盛り上がった。

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キックオフ。

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アイルランドはワールドカップ開催直前は国際ランキング1位だったチーム。それに初戦では強豪の一つスコットランドを寄せ付けない強さで撃破している。日本は強豪ではないロシアに苦しみながらの勝利。いくら日本が強くなったからって実力差は歴然。多分ボコボコにされると思っていた。大半の方はそう思っただろう。序盤はアイルランドのペース。そして右サイドへドンピシャのキックパスからのトライ。上手い!思わず唸った。やはり強いなぁ。
しかしその後は予想に反しての善戦だ。なかなかやる。
いや、強豪相手にPGでじわじわと追いつく。すごいじゃないか。
否が応でも盛り上がる。

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そしたらビール欲しくなるよね。
なかなか売り子さんが回ってこないので、売り子さんがいるとこのような状態になる。

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そして後半に奇跡は起こる。
このスクラムの後、左サイドを抜け出した福岡がトライ。
そう、目の前で決勝トライを決めたのだ。
これには日本人は大熱狂。
あちゃーという顔をする緑色の西洋人たち。
でも、なんとなくホノボノとした紳士たち。
喜ぶ我々に笑顔で「コングラッチュレーション!」と握手を求めてくれる。
やはりフットボールゲームを楽しむ術を知っているのだな。

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試合終了後のあいさつ。
いやあありがとう!

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地元袋井市の心意気で試合後に花火が打ち上げられた。
まさに祝砲となった。

これで火がついた。

いや、これは面白い。

「4年に一度でない。一生に一度だ。」というキャッチコピーが体中を駆け抜けた

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という事で10月5日は豊田スタジアムへ。日本ーサモア戦だ。

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スタジアムへ潜入。ずいぶん高い席だがメインスタンド上方で見晴らしがいい。

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メインスタンド側だとセレモニーが楽しい。

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国歌斉唱。

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試合もよく見えた。

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そしてサモアも撃破。
日本強いぞ!

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10月9日、再びエコパスタジアムへ。
会社の連中に一生に一度だと話したら見にいきたいと言い出した。平日に男4人で午後半休を取得してエコパスタジアムへ。

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バックスタンド側の最上段の席だ。

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セレモニーも逆方向から。

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夕暮れを見ながらラグビーなんていい感じ。

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試合は61-0でスコットランドの圧勝。

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地元袋井市の心意気による花火。
そして今日のスコットランドの圧勝により、日本の決勝トーナメント進出は日本ースコットランド戦に勝つことが重要ということになった。

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しかし休日の好カード。なかなかチケットが取れない。行ったら泊まりになる。流石にスタジアムの近くまで行って直前にチケット確保みたいなギャンブルはできない。当日午前中にチケットが取れなかったらテレビ観戦とすることにした。

結果チケット確保できずテレビ観戦へ。

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そして無事スコットランドに勝利し決勝トーナメントへ。
ウォーっ!!
ベスト8だ。すごいぞ。

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10月20日、飛田給駅は賑わっていた。

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商店街も盛り上がっていた。

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いざ東京スタジアム、準々決勝日本vs南アフリカ戦だ。

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スタジアムに潜入。

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ルービーも確保して。

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アイルランドの方。応援に来てくれた。
どうぞ飲みなはれ。

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セレモニー。日本史上初の準々決勝だ。

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しかし流石は南アフリカ、4年前日本に大金星を献上しているだけあってこの試合に懸ける想いは相当のものだったのだろう。今回は完膚無きまでに叩きのめされた。3-26。
これで日本代表のワールドカップは終わった。

その後の準決勝や決勝のチケットは取れなかった。
日本を撃破した南アフリカが、ニュージーランドを下して決勝に出てきたイングランドを下し、見事な優勝を飾った。

多分静岡に引っ越していなければ、アイルランド戦を見に行く事も無かっただろうしその後の試合を見に行く事もなかっただろう。
だいぶ散財してしまったが、「一生に一度」の楽しい思いをした。サッカーの日韓ワールドカップの時は試合の無い広島在住で少し悔しい思いをしたので、今回種目は違うけどワールドカップの空気を味わうことができて本当によかった。
ありがとうラグビー日本代表!